アーティスト紹介
photo by Yuko Horie
1932年に金沢の彫金家の長男として生まれる。
土を素材とした陶造形のパイオニアとして知られる。十代の頃に陶芸家のもとに弟子入りするが、その後は伝統工芸の世界から離れ、美術という概念を問い直すような新しい表現を追求している。
ある時は土を凍らせ、ある時は乾燥による土の収縮や亀裂を創作に採り込むなど、自然現象を活かした独自の造形は早くから世界的な注目を集めた。
1978年にインド・トリエンナーレ、1984年にヴェネツィア・ビエンナーレにそれぞれ日本代表として参加、2009年には東京都現代美術館にて大規模な個展が開催されるなど、その活躍の場は国内外を問わず多岐に渡る。
90歳を迎える現在もその創作意欲は衰えることなく、茨城県水戸市の現代アートギャラリー ARTS ISOZAKIにて2019年、2021年に個展を開催しており、新たな手法にチャレンジした新作を発表し続けている。
伊藤アトリエ http://ito-atelier.com
伊藤公象展「ソラリスの海《回帰記憶》のなかで」
2022年3月27日(日) までARTS ISOZAKIにて開催中。http://artsisozaki.main.jp/
©堀江ゆうこ